ちょっと待って!その物件、購入してもいいの?

[記事更新日]2017/06/05

『この中古戸建、駅からも近くて人気のエリアなのに、こんなに安いの何で??』
戸建物件を探しているときに、そんな物件見たことありませんか?私もコーディネーターとしてお客様を担当していると、『この物件すごく安いんですけど、何でですか?』という相談を受けたことも多々あります。

もしかして大きな声で人には言えない理由が・・・なんて思った方もいるでしょう。その中古戸建が安いのには理由があるのです!多くの理由はその戸建が『再建築不可』だからです。

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再建築不可とは?

中古戸建て

再建築不可とは、今建っている建物を取り壊して、新たに建築ができないことをいいます。建物を建てるときには、建築基準法や都市計画法などいくつかの法律や条例をクリアしなければいけません。その条件を現状でクリアできていないと、再建築不可となるケースがあります。

条件の中でも多くは、「道路に面していない」や「道路に面する幅が狭すぎる」というケースがほとんどです。建築基準法上、4m以上の道路に2m以上土地が接していないと戸建は建てることができません。また、見かけ上は道路に面していても、実際は道路ではなかったというケースもあります。このような土地に建っている建物は、地震等で倒壊しても建て替えができません。

再建築不可物件購入のメリット

そんな条件の再建築不可の物件ですが、一概に買ってはいけないというわけではありません。注意する点も多くありますが、下記のようなメリットもあります。

物件価格が安い
建て替えをすることができない再建築不可物件ですが、相場より安い物件が多いです。土地の金額が高いエリアや駅チカの物件などはお得感が得られるかもしれません。
固定資産税が安い
再建築不可の物件は、建て替えができないため、土地としての資産価値が低く見られるため、固定資産税が安い傾向があります。
賃料は相場と変わらない
投資用などで検討している場合、賃料も下がってしまうのか・・・と思いますが、一般的な賃料で貸すことが可能です。

再建築不可の物件を購入したいときの注意点

上記のようなメリットもありますが、デメリットの方が多い再建築不可物件。購入を考える際には、注意が必要です。
下記の点に気をつけましょう。
住宅ローンが大変
購入の際に住宅ローンを使用する際は、特に気をつけなければなりません。なぜかというと、住宅ローンが通らない可能性が大きいです。再建築不可の物件は資産価値が低く、銀行側でも担保の価値が低くなるため、取り扱いをしない金融機関がほとんどです。ですので、現金での購入が必要となるケースがほとんどです。

また、再建築不可の物件を取り扱ってる金融機関は少なく、金利が通常よりも高いケースがほとんどです。今の住宅ローンは金利が安く、問題がない物件であれば1%以下で借りられるのに対し、再建築不可の物件だと3%以上の金利になることも。物件価格は安くても、ローンを通すために苦労をしたり、月々の返済額に大差が出ない場合は、将来的な資産価値も見込める問題がない物件を買う方をおススメします。

車が止められない
道路に接している幅が狭い旗竿地の場合、通路部分に十分な幅がないため、車を止めることができません。ですので、通路部分は通行のみの使用となり、有効利用できない部分が発生します。

築年数が古い
再建築不可の物件は築年数が古いものが多いです。なぜなら、今の基準ではそのような建物は建てられないため、築浅や新築の再建築不可物件は存在しません。築年数が古いですが、建替えることが不可能です。

境界のトラブル
売買契約時に境界の明示がされないこともあります。後々近隣とのトラブルになるリスクもありますね。境界は売買においてとても大事です。こちらのコラムもご覧ください。

一戸建で多いトラブル「境界問題」トラブルを避けるために確認すべきこと

売却が大変
このような条件の再建築不可物件ですし、安く購入できたとしても、同じ条件での販売をするため、買い手を見つけるのも大変です。急いで売りたい場合などは、もっと安く売らなければいけないことも。

再建築不可物件を手にした場合

リノベ

建て替えができず、上記のような注意点も多い再建築不可物件ですが、立地や価格を気に入って購入を検討したり、相続でもらったりしても、築年数が古くて住めない・・・と困ることも。そんなときには、リフォーム・リノベーションです!建て替えができなくても新築同様、それ以上に生まれ変わることも可能です。(増築など確認申請を要するものは難しいですが・・・)

再建築不可物件を手にした場合

リノベーション

上記のように、建て替えができなくても、リフォームやリノベーションで生まれ変わることのできる再建築不可物件ですが、何も調べずに購入してしまうと、リフォーム・リノベーションに費用がかかりすぎることもあります。ぜひ購入に踏み切る前に、建物の専門家に相談しましょう!建築士などのプロの目線で建物を見てもらい、不動産の部分は営業マンに相談しながら、購入するかどうかの判断をすることをおススメします。
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この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただくと共に、必要に応じてご自身で専門家等に相談されることを推奨いたします。弊社は、当記事の情報(個人の感想等を含む)と、この情報を用いて行う利用者の判断について、一切の責任を負うものではございません。

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