建築のプロに聞いてみた「中古マンションって虫出ませんか?」

[記事更新日]2020/03/24

中古物件だと虫が出る?→NO!
新築だとと虫は出ない?→NO!
ポイントは築年数よりも「管理のされ方」

髪を乾かしながら鏡を見ると後ろの壁に見たことのない黒いシミが。
「おかしいなぁ、汚したっけ」
と振り返ってみると

..ガサゴソ..ガサゴソ..
「ゴキブリーーーー!」

誰でも1度は遭遇したことがあるのではないでしょうか。
筆者も以前遭遇して以来、暖かくなってくると不安になります。

虫の活動が活発になる気温は10~30℃で、25℃で繁殖が活発になるようです。季節に表すと、4月~11月が主な活動時期で、特に6~7月と9月は増殖が盛んになるとか。。そろそろですね。。

皆さんはおうちの虫対策に、何か心がけていらっしゃますか?

  • 1階が飲食店の物件は避けてみる
  • できるだけ高い階数に住んでみる
  • 生ゴミをこまめに捨てる

など、虫を避けたおい皆さんなら試してみた方も多いかもしれませんね。私も新築マンションで、この3つを実践していました。
でもやつらは出てしまう、、

ということは、「中古マンションはもっと出るの??」と、不安になってしまいませんか?実は築年数って、虫の有無には関係ないらしいですよ!

その辺を、建築のプロに詳しく聞いてみました!

目次-contents-

建築のプロに聞いてみた「中古マンションって虫出ませんか?」

「中古マンションって虫出ませんか?」
「出るけど、そんなの気にしてちゃダメですよ」

 
、、なんて言われたらどうしよう、とはじめは内心ビクビクしていましたが実際に弊社の建築士に話を聞いてみると意外な答えが返ってきました。
 

建築士:野竹
中古マンションだから築年数が古いから、虫が出るわけじゃないですよ。マンションを管理をする会社が、定期的に配管をメンテナンスしていれば虫が出る頻度は低くなります。

 
管理をする会社?配管をメンテナンス?どういうことでしょうか。
 

建築士:野竹
マンションを紹介して売ったり貸したりするのは不動産で、実際にマンションを管理をするのは管理会社ですよね。
管理会社はマンションの共有部分というのを管理しています。
専有部分はあなたが住んでいる部屋の内部のこと。共有部分はエントランス、エレベーター、そして配管も共有部分です。
建築士:野竹
マンションに出る虫の一部は、この共用部分の配管を通じて外から入ってきているんですよ
建築士:野竹
部屋の内部にも配管はありますが、重要な配管は共有部分。外に繋がっているのは共用部分の配管ですからね。管理会社がこのマンション全体の配管の洗浄も担っています。そして、配管洗浄の有無や頻度は管理会社によって違います

 
まとめると、こうした共有部分の管理が行き届いているマンションであれば虫が出る可能性は低くなる、ということのようです。

×「建物が古いから、虫が出る」
○「管理が行き届いていないから、虫が出る」

というわけです。(ただマンションの1階は湿気ていて地面との距離も近いため、どうしても虫は出やすいようです。)

管理の行き届いた中古マンションはどうしたら分かるの?

では、「管理の行き届いた中古マンション」はどのようにすればわかるのでしょうか。

それを確認するためには、契約書内の「長期修繕計画」に配管洗浄の計画があるか、内見のときエントランスは綺麗に整理整頓されているか、など複数の確認方法が有ります。

長期修繕計画については、マンション管理会社に「長期修繕計画に配管洗浄の計画はありますか?」と聞いてみるとすんなり答えて下さいますし、他にマンション管理状況をまとめた書類でも確認することができますので、気になる物件への内覧の際に、不動産会社の担当者へ確認しても答えてくれる場合があります。

長期修繕計画を確認する

長期修繕計画とは、マンション全体を管理する管理会社がマンションを長く・綺麗に保つために、20、30年といった長い期間のうちどのように補修していくか費用も含め計画しているものです。(エレベーター改修/外壁の塗り替え/配管洗浄など..)

きちんと長期修繕計画を作成しており配管洗浄もしている管理会社なら、管理をしっかりしていて虫の出る心配も少ないでしょう。

あなたはどちらがいいですか?

ではここで考えてみましょう。

あなたは二つの物件で悩んでいます。どちらの立地もよく、間取りもいい感じで、

  1. 築5年の新しいマンション。長期修繕計画に「配管洗浄」なし
  2. 築50年の中古マンション。長期修繕計画に「5年に一度の配管洗浄」あり

虫が苦手なあなたは、どちらを選ぼうと思いますか?

以前なら文の後半には目に入っていなかったかもしれませんが「安いけど中古だし、なんとなく虫が出そうだからやめとこう。」という理由で②の選択肢を削らず、①も「新築だから無条件で安心!」ではなく、長期修繕計画に一度も配管洗浄がないとなると将来的に虫が出る可能性が高くなるということをお忘れなく。

マンションの内見のときに管理状況がチェックできる場所

長期修繕計画だけでなく目で見て簡単に「ここのマンションは管理が行き届いている!」とわかるポイントがエントランスです。

物件の内見の際、部屋の内部や築年数、立地だけでなく

  • エントランスの自転車は綺麗に整頓されているか
  • ポスト近くにチラシが散乱していないか

なども見てみましょう。

目に見えるエントランスすら汚いマンションですと全体的な管理も適当にされているかも、、と疑ったほうがいいかもしれません。

まとめ

中古マンションだから、古いから、虫が出るのではなく、管理が行き届いていないから虫が出るということでしたね。
見るポイントは

    • 長期修繕計画に「配管洗浄」があるか
    • エントランスは綺麗か

お部屋探しの際はぜひ思い出してください!

関連記事
マンション買って住むなら知っておきたい法律・規約・細則

・参考文献
気温と害虫の関係
http://gaityuu.com/mametisiki/gaityuu/kion.html


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